やっぱり飛行機 アーカイブ - ページ 3 / 4 - 航空用品専門店 FLYING GIFT SHOP

マドンナ上空

アメリカの管制官のサービス精神のお話をもう一つ。 ある日やることもなく空港のクラブハウスへぶらりと出かけた。 そしたら良く一緒に飛ぶパイロット仲間の友人がいた。 (彼は現在某大手航空会社の現役のライン・パイロット) 聞くと彼も暇で クラブハウスへぶらりと来たらしい。 そんな二人を見て後輩が  今日 サンノゼ・アリーナでマドンナのコンサートがありますよね~   『 お二人は行かないんですか? 僕はチケット取れませんでした 』  と話しかけてきた。行きたかったがもう今日の今日ではチケットが取れるはずも無い。 ふと、 コンサート、上から見ようか?  と思いつき友人にもちかけた。 のりのいい友人も大賛成で 早速準備に。 しかし サンノゼ・アリーナはサンノゼ・インターナショナル空港、モフェット・エアフィールド、パロアルト空港の管制圏が重なり合っていて管制官とのやり取りが大変なところ。 しかもその圏内で軽飛行機をうろうろさせるのだから管制官も嫌がって他へ行けと追いやられる可能性がある。

  どうしようか~  と弱気になっていたら 教官が  管制塔に電話して計画を話してみたらどうだ とのこと。 早速 サンノゼ・インターナショナル空港の管制室へ電話。  『 あの~ 今日のマドンナのコンサート上から見たいんですが… 』 そしたら電話に出た管制官、  『 面白そうだな~(笑) 協力するよ。 何時に離陸する? コースは? 高度は? 何分くらい上から見るつもり? 』 と聞いてきた。  やった~!! 流石 アメリカ! 許可が出る。 小躍りしながら 質問に答えると 管制官はコールサインを指示してきた。  『 じゃあコールサインを 『マドンナ』にしてね、関係空港、施設にすべて連絡しておくから。   離陸したらすぐ『マドンナ』でサンノゼ・インターナショナルのタワーとコンタクトしてよ。じゃあ、ENJOY!! 』 ときた。 それから3時間後 僕たちはマドンナのコンサートをその150m上空から楽しんだ。 もちろんそんな上からはマドンナ自身を見ることも確認することも出来なかったが、 その状況にとても満足した。( なんと! 音は聞こえたんだよ )

  アメリカの懐の深さ、寛容力、そしてサービス精神に感動した。  とても良い想い出である。

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アメリカの優先順位

 

空の上の飛行機の優先順位のお話です。 前述の通り僕はパイロットです。 とはいっても軽飛行機のパイロットでセスナ(日本では軽飛行機を総称してセスナと呼んでいますが、これは間違い。 セスナは固有名詞でセスナ社の飛行機のことをいいます)を操縦します。 日本でもちょくちょく飛んでいますが 日本では大型機が優先、小型軽飛行機はとにかく邪魔者扱いされます。 (管制官にも依りますが…) 特に以前の名古屋空港(今は愛知県営名古屋飛行場)では先に管制圏に入っているのにジャンボ等の大型機にその優先権を奪われ 上空で待機させられることが非常に多くありました。 アメリカでは… 随分昔の話になりますが 航空無線を地上で聞いているときに偶然聞けたパイロットと管制官のやりとりのお話です。 その時、サンフランシスコ空港へ着陸しようと1機の小型機が近づいていました。  実はサンフランシスコ空港は世界でも有数な超多忙な空港です。 成田が忙しい、忙しいといわれていますが そんなの全く比べ物になりません。 その超多忙な管制官にとっては、スピードも遅くパイロットの技量もわからない軽飛行機を誘導するのには手間がかかりますし 鬱陶しい存在だと思います。 そこへルフトハンザのジャンボ機がやって来ました。 長旅の疲れからなのかジャンボ機のパイロットは通常より早いスピードで空港へ向かっていたようです。 管制官から   『スピードを落とせ、先にセスナを着陸させる』 とジャンボ機に指示が飛びました。 するとジャンボ機から   『こちらが先に着陸したいので セスナをどかせ。』  と返信。 管制官から   『セスナに優先権がある。スピードを落とせ。』  ジャンボ機から   『こっちは長旅で疲れているんだ、先に着陸させろ。』  そんなやりとりの間にも ジャンボ機はどんどん空港に近づいています。 すると管制官は セスナ機に向かって  『セスナ機へ、風○○の方向 強さ○○ ○○滑走路への着陸を許可する』  続いて ジャンボ機へ  『ルフトハンザ○○便 ゴー・アラウンド(着陸をやり直せ)』  ジャンボ機からすぐ返信がありました。  『ジャンボがUターンするのに1万ドルもかかるんだぞ!!』  すると管制官  『Just Show me $20,000 Turn (じゃあ、2万ドルのターンを私に見せて頂戴ね)』  ジャンボ機は管制官に負けてしぶしぶ着陸のやり直しをしたのでした。 カッコよかったな~ あのサンフランシスコの女性の管制官!!

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アメリカのサービス精神

 

今回のお話は最初に渡米してからかなり月日が経過してからのお話です。 アメリカに住むようになり、僕はとにかく時間があると飛行機であちこちへ飛んで行きました。 ある日 友人との談笑中、ふと  「ラスベガスへ遊びに行こう!」 と言う話になりました。 もちろんエアラインで行くのではなく、軽飛行機を自分達で操縦して行こうということです。 カリフォルニア北部エリアの飛行場はほとんど行き尽くしていた頃ですがサンフランシスコから500マイル近く離れているネバダ州のラスベガスへは、まだ自分で操縦して飛んで行った事はありませんでした。 どうせ行くのなら 「夜景を見よう!」 ということで 暗くなってから出発することになりました。 当日は快晴 エンルートの風も安定しています。 ベイエリアを離陸した我々の操る軽飛行機は順調にフライトを続けました。 ベイエリアを離れ1時間もすると、外界は暗やみの世界です。 ほとんど明かりの無い砂漠の上空、計器を頼りにエンジンの単調な唸りと、たまに入る航空機と管制官とのやり取りをバックグラウンドに2 […]

サンフランシスコのナイトフライト

10:25 PM
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無事にサンフランシスコにたどり着き 学科試験にも合格。 順調にフライト訓練のスケジュールを消化している頃 いよいよ待ちに待った初のナイトフライト訓練日になりました。 夜、セスナは飛べないとお考えの方もおみえになるようですが、有視界飛行の法規定内に夜間飛行の制限はありません。 一定の視程が確保できていれば夜も また、雨天でも飛行は可能なのです。 その日の夕刻 日が沈み始め、空が赤く染まった頃 懐中電灯を片手に機体の外部点検、エンジンスタート前の機内点検、そしていよいよエンジンスタート! その頃には外はすっかり闇の世界です。 タクシング・ライトを点灯し タワーからのクリアランスをもらいランウェイへと機を進めます。 いよいよ離陸です。 タワーからの離陸の許可が出ました。 フルパワーで滑走路から脚が離れ上昇。 訓練でいつも見慣れているはずの そこにあるはずの景色は全く違う景色でした。 あえてキザな表現をすれば…「黒いビロードの絨毯のうえに百万個の宝石をばらまいた」 ような景色。 感動で胸が震えました。 それまでの人生で経験したことのない素晴らしい感動で自然に涙があふれました。 まさに100 […]